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研究会から学会への移行に際して 会長 酒匂 敏次
1997年に海洋深層水利用研究会として発足した本組織も、このたび、海洋深層水利用学会という名称に衣替えすることになりました。会則のほうも、従来の‘’利用研究の進歩とその成果の普及を期して、情報交換を図る‘’に代わって、‘’利用研究の推進、研究成果の発信と評価、情報交換ならびに会員の交流を図る‘’ことを目的に掲げるよう改定されました。研究会発足から約9年が経過したことになりますが、この間に、国内における海洋深層水の知名度は格段に向上し、今後はその正しい理解に向けての取り組みが重要という段階に入ったこと、各地に研究会、協議会などの名を冠した組織が発足、活動し始めていること、普及活動に特化した組織等も順調に立ち上がってきていること、研究会の研究発表会開催、研究論文誌発行などの学術活動もほぼ軌道に乗ってきたことなどが今回の学会移行を決断した背景になっています。1990年代に本格化した日本の深層水多目的利用ですが、今日では海外からも注目される存在となってきつつあり、そういう意味でも、国際的な発信機能を備えた形での学会活動が本格スタートすることになったのは、時宜をえているとおもわれます。今後1,2年の間に、学会の活動内容や組織のあり方等についても、更なる検討を重ねて、国際的な海洋深層水利用研究推進交流組織としての学会の、健全な発展に向けての基礎固めすすめたいとねがっているところです。
2006年4月 |
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